コラム[cf.]
はやいおそい【cf.】
今年の税理士試験の合格発表まで残り2ヶ月くらいとなりました。あと少しですね。
試験から解放されてかなり経ちましたが、今でも腑に落ちない点が、1科目2時間の筆記試験で求めれられる[速さ]です。筆圧が強くて模擬試験以外の練習はできず、どれだけ文章を書かせる気なのかとかなり苦労しましたが、この仕事をしてきて、筆記の速さを求められたり、必要になったりした記憶がありません。それでも、何時か必要性に気づくのでしょうか。
もっとも、実務のうえで、質問や不明な点があったら直ぐに聞いてくれと伝えて仕事を頼んだにも拘らず、見込まれる期間が経過しても進捗もわからず、何の報告もなく、心配になって尋ねてみると、分からないことがあったので聞こうと思っていたんですなどと、さらっと言えてしまうような人は、仕事は[遅い]し、仕事ができないと判断されても仕方がないのかもしれません。また、仕事は早いのだけれど、ミスが多いという人も同じように見られるでしょう。
そうかと思えば、初めて伺う地域の関与先だったので、約束の時間に遅れないように、余裕をもって現地入りして、訪問先にも10分程前に到着したところ、約束の時間の少し前に戻られた社長から開口一番[早すぎるよっ]と怒鳴られたことがあります。初めてお会いするというのに、挨拶することもおいといて、会話もあまり盛り上がらなかったと記憶していますが、あの場面であの言葉はいらなかったのではと思っています。
確かに、人を評価するときには、仕事が早いとか、頭の回転が速いというような表現をよく聞き、言う方も言われる方もそれが一番の評価であると意識しているようにも思われます。反対に、色々と遅い人は、良く言われることはないでしょう。
それでも個人的には、色々と[スピード]を求めるというよりは、仕事は[遅くない]とか、連絡をとる[タイミング]とか、はやすぎず遅すぎず[丁度いい]人と出会ったときにこそ感心してしまうため、やはり、人と接するにあたっては、丁度良さを意識していこうと思っています。それが一番の評価であると聞くことはあまりないのですが・・・。